誰かのバッグの中身を見せるのが流行っているのかそういった特集をよく見かけるけど、今回のはそれらとは毛色が違ったスリルがあった。
中の小物から女の秘密に近づいていくところまで何もかもが魅惑的。舞台のパリどころかフランスにすら行ったことがないけど、映画に見るような憧れが沢山散りばめられていた。
そもそも書店長が主人公って時点で個人的にはポイントが高い笑 現地では閉店した本屋も多いと小耳に挟んでいたけど、まだまだ文学や本屋が重要視されている土地なんだと羨ましかった。
フランスらしいって言うのかな。
作中登場する物の香りがどれも豊かで、今でもしっかりと記憶に染み込んでいる。雨に香水、ロールの部屋、そしてポトフ。
恋愛小説は確かに夢心地になるけれど、自分なんかは突然アウェーになりやすくてたちまち引き離されてしまいがち。
今回は、少なくともアウェーにはなっていないはず。まだ見ぬ相手に想像をめぐらすパターンだからか、かろうじて「憧れ」の範囲内にとどまれた気がする笑
終始脳内で優雅に映像化されていた。おまけに香りもついてくる4Dと来たもんだから、思いがけない贅沢をした気分。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年10月21日
- 読了日 : 2021年10月21日
- 本棚登録日 : 2021年10月21日
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