第一回静岡書店大賞・特別賞受賞作(賞の対象は小説と児童書の二部門だったが、それでもこの本を推す声が多いことから特別賞となった)。死者とそれを見送る人々の間を取り持つ納棺師の仕事を通して、取り返しのつかない喪失となんとか向き合うための大切なことが語られている、と思った。実を言えば、手記というのはどうも我田引水な感じがすると個人的に思っていて読むのは苦手なんである。しかし東日本大震災の被災地で死者の復元ボランティアに携わった日々を綴った第六章以降には、只々圧倒された。
(現実を直視させることが一概にいいとは言えなくて、辛さを抱え込んでいる人の気持ちにより添ったケアがその心をほぐしていくんだな、と感じた。)
読書状況:読み終わった
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ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2013年1月13日
- 読了日 : 2012年12月26日
- 本棚登録日 : 2013年1月13日
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