新装版 46番目の密室 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2009年8月12日発売)
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本棚登録 : 3073
感想 : 247
4

火村&アリスシリーズ、初読です。
どなたかがレビューで書いておられましたが、ここまでスラスラと読めるミステリーは初めてだったかも知れません。
喩えるなら、凄く上手なバーテンダーが作ったスタンダードカクテル。
シンプルだけど、手が尽くしてあってバランスが凄く良い。そして、いつの間にか酔っている感じ。
火村とアリスの関係性も理想的ですよね。
ディクスン・カーとエラリー・クイーンの混血児との喩えも大袈裟ではないです。

あとがきは被る事の多い綾辻行人先生。
興味深い話でお得感満載でした。

ただ、綾辻先生の十角館の殺人の“あの一行“的な破壊力がトラウマになっているので、ついつい身構えてしまって少々肩透かし。
私としては、序盤で火村が語った「人間というのは恐ろしいほどの複雑さと呆れるほどの単純さの混血児ですよ」との台詞からどんな背景が有るのか、勝手に期待値が上がりすぎて自爆した感じ。
この2冊で比べるのは早計なので綾辻先生の館シリーズと有栖川先生の火村&アリスシリーズは読み進めて行こうと思います。
今後読み比べてみるのが楽しみです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年8月24日
読了日 : 2022年8月24日
本棚登録日 : 2020年10月19日

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