表紙のインパクトで買ってしまったけど、とても面白く、共感でき、ためになった。
日大の理事長に就任した林真理子氏が、自身の来し方を振り返り、「人として成熟するとはこういうこと」と、4つの視点からまとめている。
私は、林真理子さんの小説は一作も読んだことがなかった。私にとっては「少し上の世代の人たちが読んでいた流行作家」のイメージが強くて、マスコミの批評を鵜呑みにするタイプの母が嫌っていたから、読む機会がなかった。(同じ理由で瀬戸内寂聴さんもほとんど読んでこなかった)。でも本書を読んで、過去の作品を読んでみようと思いました。(母に負けず劣らず私も単純(笑))。
〇仕事をするということは、いやなことがあっても耐え、自分を抑え、たとえ大嫌いな人とも折り合っていかなければないということ。理不尽なことだっていっぱいある。だからこそ何よりも人を成長させ、人間力を鍛えてくれるのは仕事なんです。
〇逆に、仕事をしている人は「自分は真面目に働いているんだ」という事実にもっと自信を持っていい。
〇世の中には耐えなければならないこと、自分の思い通りにはならないことがあるということを十分に知った…自分が選んだ人生は、自分で落とし前をつけなければなりません。
他に共感したのは、過去の自分を「恥ずかしい」と思っていることや、今の自分と同じ年齢の頃の親を想うくだりや、お金の使い方。
もちろん林真理子さんのお金の使い方と、庶民の私ではレヴェルが全然違うけど、私も「一生懸命働いてるんだから」と、普段は節制していても、旅行やたまの外食、自分へのご褒美などで豪快に使ってしまうタイプなので。
読んでよかったです!
- 感想投稿日 : 2022年12月31日
- 読了日 : 2022年12月31日
- 本棚登録日 : 2022年12月31日
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