皇后雅子さま物語 (文春文庫 と 22-2)

著者 :
  • 文藝春秋 (2019年7月10日発売)
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感想 : 3
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詳細な取材にもとづいて、雅子さまの人となりをできるだけ客観的に書き、なぜ病気(適応障害)になってしまったのか、雅子さまは結婚して幸せだったのか、多くの国民がモヤモヤとしているところを突っ込んで書いたルポ。いや、ルポじゃないかな?取材記録、みたいな感じかな。ほぼ時系列で、事実を書き連ねている感じです。
こういうのを買って読む時点で、私もゴシップ好きな大衆の一人か?と思うけど、つい買ってしまいました。
結論としては、やっぱりマスコミが悪いんじゃないの?著者は偉そうに書いてるけど、そういうマスコミの一人じゃないの?と思った。あと、一般の人にはわかりにくいけど、「宮内庁」と「東宮」との対立みたいなものもある、ということがわかった。
基本的には雅子さまに好意的に書いてあります。私は国民の一人として、そして女性として、雅子さまが心身ともに健康でお幸せでいてほしいと心から願います。
皇位継承について、一人の女性の肩に日本の未来が全部のしかかってしまうような事態は最初から避けなければならなかったと思う。男児を生むことがそんなに大事なら(そのこと自体が間違っているけれども、日本の制度上仕方のないことなら)、最初からもうちょっとオープンに不妊治療について話し合ったり、プライベートなことに首を突っ込んで本当に申し訳ないけど避けては通れないことだから、と、女性の医師なり侍従なりが寄り添って相談に乗るべきだったんだろうなと思う。
一人の女性をここまでの悲しみに陥れたのが、日本の立憲君主制に起因することだと考えると、なんだかなぁと思う。
ただ、書籍としては、結局ゴシップ的な週刊誌記事の延長線以上のものではないと思ったので★3つ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ルポルタージュ
感想投稿日 : 2019年8月17日
読了日 : 2019年8月7日
本棚登録日 : 2019年8月7日

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