とっても面白かった。統計データの国際比較をもとに、日本がいったいどんな国なのか分析している。統計分析って面白いな。そういう勉強すればよかったな。
ほぼ同時進行で読んでいた「学校がウソくさい」に書いてあった通り、国際比較データから見ても、日本の学校は異常に1クラスの人数が多い。なんとかしてくれ文科省。そして中学校の先生は世界一忙しい。(そんな現場で頑張ってきた自分をほめてあげたい笑)。
ジェンダーの問題も日本は異常に遅れている。これは国際比較ではないが、自民党の政治家の過去の女性やセクシャルマイノリティに対する問題発言の一覧も超興味深かった。日本を腐らせ続けている古臭い考えに凝り固まった政治家たち、早く消えてくれ。
じゃあそういう政治家を、有権者がちゃんと監視しなきゃいけないんだけど、日本の若者は投票率も低く、保守的らしい。保守的と言えるのかどうかを、さまざまな角度からのデータ分析で検証している。これも非常に興味深かった。
日本の若者は保守的というよりは政治に非常に無関心。そして、かなり政治をあきらめている。自分も社会の役に立ちたいとは思っているが、政治を通してではなく、働いてきちんと税金を納める、などかなり消極的な方法だ。デモなどの政治活動は「過激」「迷惑」という印象をもっており、一部の極端な人がやっていること、と考えているのだ。
学校で教員が政治的中立を保たなければならないことも、政治への無関心へとつながっている。身近な大人である教員が政治活動をしていたり、そこまでしなくても政治的な持論を披露したりすれば、賛成意見も反対意見も生まれやすくなるだろう。
最後まで読んで、正解のない、複雑化したこの社会ではあるが、やはり民主主義を求めていくことは大事なのだと納得できた。民主主義が確立された現代(正解)に到達しているのだと考えるから矛盾が生じ、疑問が生まれてくるが、民主主義とは有権者が不断の努力をして、求め、守り続けるものなのだ。
いろいろと納得でき、とても面白かった!
- 感想投稿日 : 2023年7月27日
- 読了日 : 2023年7月25日
- 本棚登録日 : 2023年7月25日
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