阪急電車 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎 (2010年8月5日発売)
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本棚登録 : 52857
感想 : 5187
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私の中で阪急電車といえば渋いマルーンカラーのボディ!
そして『指詰め注意』のドアステッカー!(笑)
若かりし時に初めて関西に行って『指詰め注意』を見た時は、衝撃だった
現在はより広くわかりやすい表現にかわっているそうだが、今もまだ使用している交通機関もあるんだとか

普段電車に乗る時、読める状況であるならば本を読んでいたい
見覚えある人がホームにいて、誰だっけこの人、知っている顔。。。???ああーッ!朝一緒のに乗っている人だあ!っていう事が過去に何度かある
帰りも同じ時間帯なんだ?と勝手に思って通り過ぎる

登場人物はたまたま電車の中で一緒になった行きずりの関係だが、それぞれがちょっとずつ繋がっていてストーリーがある
特に正義の味方?時江さんは、行きずりの関係の人達をバッサバッサ切りさばいていく
優しく、時には厳しく

実際、行きずりの関係の人に人生の助言をされたらどう思うだろうか?
間違えなく一瞬怯む
でも行きずりだから受け入れられる事って、あるかもしれない
身近な人から言われると変なプライドや意地が邪魔をするが、行きずりの人から言われたら、今自分がいる状況はその他大勢の一人から忠告される様な事なのか、と捉えられるもしれない
これが作中でいう「正しい行きずりの関係」か。。。

面白い設定で、のどかな気分を味わえる作品だった

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年5月7日
読了日 : 2023年5月7日
本棚登録日 : 2023年4月30日

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