ダレン・シャン4―バンパイア・マウンテン

  • 小学館 (2002年3月27日発売)
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半バンパイアの少年の成長物語第四弾。

そのタイトルの通り、バンパイアの総会に出席するために厳しい掟の通りにバンパイア・マウンテンへ向かうクレプスリーとダレン。出発の挨拶をしている最中、彼らが総会へ出席すると聞き、自分の伝言を伝えるために手の一本であるリトル・ピープルをふたり?同行させるよう要求してきた薄暗い男(名前を度忘れしました、、、世の中のはじまりから末までいきるような魔物的な男)。最初は反対を口にしていたクレプスリーだったが、最終的にはその同行を認める。
冬なのに靴もコートも許されない道行き。
動物も少なくなる険しい冬の森をひたすらに進む彼らは、洞窟の一つで同胞であろうバンパイアの大量の失血を確認する。それと同時にパーティへと、クレプスリーを慕う将軍のガプナーと道すがら知り合った狼の群れを仲間に加え、旅は進む。
無事にバンパイア・マウンテンへ到着した彼らは、そしてバンパイア元帥のもとで少年であるダレンを半バンパイアにしたことへの追及を受ける。
その審議の果て、ダレンはバンパイア将軍になるために設けられた試験である試練を受けることになる。
それは試練を乗り越えるか、死ぬかの二択しかない厳しいものだった・・・

という、バンパイア・マウンテンへの道のりと、その道中に示されるバンパイアを襲う存在のほのめかし、そして次巻に託された試練への厳しさが語られる。
それにしても、バンパイアって生粋のものではないのに、何故にそんなに種族としての誇りをもてるのか。
もとは皆人間だったのだとするならば、そこから人間の血を主食にすることへの葛藤が薄いというか、バンパニーズの殺すまで吸い取るという考えにも疑問がおこる。
というか、どこでここまでの見た目の変化が起こったのか。何が違ったら見た目まで変化してしまうのか、そこら辺もこれから語られるんだろうか。
面白いかどうかでいうと面白いけれど、考えてしまうと前に進まなくなってしまうので、そこらへんの力の抜き方が大切な作品かもしれない。
それにしても試練ときいて、やっぱり海外ファンタジーにうとい私はハリーの三校対抗試験を思い出さずにはいられなかった。あれ、面白かったですよね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 児童書
感想投稿日 : 2023年7月30日
読了日 : 2023年7月28日
本棚登録日 : 2023年7月30日

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