[江東区図書館]
表題から、人生指針的なことを書いた話か、それとも具体的な生活指導を書いた話か、でもやっぱり小説なのか?と内容それ自体ではなく、ジャンル確定への興味をもって開いた本。そしたら答えは最後の小説だった!
一応借りてきて、読むようにとも言ったけれど近年もう強制読ませも出来なくなっている息子は、結局何回説いても開くことさえしなかった模様。でもこの本、きっと読書感想文とか、子供への自己啓発本としていいんだろうな。
大人目線では、双子の男児兄弟、その片割れの始めた「ぼくだけの未来ノート(発明ネタ帳)」、PDCA(Plan,Do,Check,Action)サイクルやココシャネル、大谷翔平などの話題、片割れに少し気後れや劣等感や嫉妬感?も感じながら成長していくもう一方の片割れの主人公、とシチュも内容もバッチリのお話なんだけれど、、、、惜しむらくは読んでほしいうちの子とかにこそ、この手の本への食いつきが悪いだろうということ。読みたがらない(成長していない!?)割には、下手に読ませると大人の”あざとさ(期待)”だけはしっかり汲み取ってかえって嫌がるんだろうしな、、、、
でも本当に小説という形を借りただけで、特に終わりの方の、「始める勇気、つづっける根気、やり抜く本気」から後は、それまで片割れを眺めるだけだった主人公の盛り返し過程で、様々な自己管理術の紹介ともなっていて面白かった。二段重ねの未来シナリオ、論理展開シート、週間日記、、、しかもどうやらシリーズ本で、「願いがかなう ふしぎな日記」「望みがかなう 魔法の日記」とあっての最終巻が本書だったらしい。
ただ、この感想を書くにあたってサラリと読み返していて、やはり随所に大人の思惑以上の"女性らしさ"を感じてしまった。具体的に指摘するほどに体系立てて気づけていないけれども、恐らくキャラ設定とか、本文の文体とか、全く同じ設定でストーリーで自己啓発方法の紹介であっても、もしかしたら男性作家だったらもっと違う感触の本に仕上がって、それならうちの子でも読めたんじゃないかな??多分に我が子が本を読まないことを作家側に責任転嫁した言い分だというのは重々自覚しながらも、ちょうど昨日「牛乳カンパイ係、田中君」という本を読んでしまったせいか、あのテイストなら読んでくれるというのならその読める形だったらいいのに、何とかして読んでほしい!と思ってしまった。これもバカ親心。
でも、とりあえずこのシリーズの前作二作も一度入手してみよう、そして求めるテイストでこの本のコンセプトをカバーした作品もあるかもしれないし、今後も目に付いたら見ていってみよう。
- 感想投稿日 : 2021年4月9日
- 読了日 : 2021年4月9日
- 本棚登録日 : 2021年4月9日
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