中学校の入学式を待つ優菜と彼女の両親は、同じ4月に祖母が夜間中学に入学することを聞いて驚いた。積極的に賛成する優菜と母に対し、父親は戸惑いを隠せない様子。祖母は嬉々として通い始めるが、間もなくケガをして付き添いなしでは通えなくなってしまう。落胆する祖母のために、優菜は自分が送り迎え担当を申し出るが、結局祖母と一緒に夜間学校へ通うことになるのだった。
夜間学校へ祖母とともに通ううちに垣間見る世界と、それによって人の心を慮ることを知った少女の成長を描く。
夜間学校の生徒たちがあまりにもフレンドリーでいい人で、本当かな?と思わせる部分はあります(本当なら、夜間学校のほうに通いたい生徒が多いかも知れませんね)が、いろんな人たちがいろんな人生を歩む中で勉強しているというところは、漫然と進学し勉強を強いられている子どもたちには新鮮でしょう。
日本の今の基礎を作った人たちのご苦労や、在日外国人さんたちの奮闘も描かれていて、視野を広げる本になると思います。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
児童書
- 感想投稿日 : 2017年12月15日
- 読了日 : 2017年12月15日
- 本棚登録日 : 2017年12月15日
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