ロッパの悲食記 (ちくま文庫 ふ 19-1)

著者 :
  • 筑摩書房 (1995年8月1日発売)
3.60
  • (4)
  • (7)
  • (14)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 120
感想 : 14
3

戦時中の食事が記録されていると聞いて手に取った
さもみじめな記録がされているだろうとページをめくったが、意外や意外かなりいいものを食べているではないか
贅沢品として禁じられていた牛肉をこっそり人からいただいたり、「閉店」と看板を出した洋食屋で鶏料理を作ってもらったり
どうやら筆者のロッパさん、人からかなり恵まれるタイプのようである
単純に食事の記録だけを読むつもりが、古川ロッパという役者の好みの食べ物、人望、贅沢を限りなく許す食への愛情へと焦点が移った
食べる=命をいただく、という意識はあったものの、食が人間を作るという考えは希薄だった
気づいた時には奥深い「食」の世界に首をつっこんでいた

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:
感想投稿日 : 2012年9月16日
読了日 : 2012年9月16日
本棚登録日 : 2012年9月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする