成瀬は天下を取りにいく

著者 :
  • 新潮社 (2023年3月17日発売)
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前から気になってたのだけど、本屋大賞を受賞したことをきっかけに購入。

あらすじ読んで、成瀬というキャラがいろんなことに挑戦していく話だと思ったけど、そういう話は半分ぐらいだった印象。後、中学生の話かと思ったけど、半分ぐらいは高校生になってからの話だった。

後、話しには聞いていたけど、滋賀県ネタが多い。やっぱり、滋賀県民には西川貴教に対して誇りに思っている人が多いのだろうか。

成瀬と島崎との関係性がよかった。島崎の成瀬への思いが強すぎて、ある意味推しといえるのだろうなと。と思ったら、最後の話で成瀬としても島崎は特別な存在ということが分かって、尊い関係だなと。

何で高校は別々ということにしたのだろう。島崎視点の高校の話も読みたかった。大貫視点の話はあるけど、大貫は成瀬のこと嫌ってるみたいだしなぁ。と思って少し調べたら、作者のお気に入りのキャラクターが大貫だそう<https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/sinkanjp/trend/sinkanjp-11399>。確かに、バランスをとるには成瀬に対して否定的な話があるというのも一つなのかなぁ(否定的といっても、嫌がらせをしているとかではないし)

一つだけ、成瀬とほぼ関係がない話があったけど、その話のタクロー(Twitterのアカウント名ではなく本人のほう)は何で適当な電話番号とメールアドレスで同窓会サイトにメッセージを送ったのだろう。メールアドレスぐらい、適当なメールアドレス作って実際に届くメールアドレス書いてもよかったと思うのだけど。何かわけありっぽいけど、今後理由が明かされるのだろうか?

成瀬のことが好きになった西浦のその後はちょっと気になった。最後の話で、成瀬が西浦から広島土産でしゃもじをもらったとあったので、会ってはいるらしい。恋をするのは人生の後半に置いとくという発言もあったけど、西浦のアプローチ次第ではもっと早く交際に発展することにはなりそうな気がする。

いろいろ面白い部分はあったのだけど、これが本屋大賞受賞作なのか…という思いはあった。1話目と2話目はともかく、その後はサイドストーリーみたいだなと。やっぱり、島崎視点の話をもっと見てみたいと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2024年4月14日
読了日 : 2024年4月14日
本棚登録日 : 2024年4月14日

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