日本再興戦略 (NewsPicks Book)

著者 :
  • 幻冬舎 (2018年1月31日発売)
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本棚登録 : 4428
感想 : 398

もうなんというか、常人とはかけ離れている人なんだろうなと思った。
発想や賢さや3時間睡眠とかはもちろんなんだけど、子どものころから金には困らない生活をしてきたんだろうなと思える箇所がいくつかあった。自宅はマンションの高層階だとかタクシーに月何十万も使っているとか、未就学児には幼稚園に通わすのではなくて毎日違う家庭教師を呼ぶようにしたらいいとか(著者は幼稚園にも通ったうえで、毎日違う家庭教室のもとで学ぶ生活だったらしい)。そもそも、共働きが増えてるのだから、今は幼稚園じゃなくて保育所が多いだろうと。その保育所だって入れないことが多いから問題視されてるというのに。今の平均的な所得の日本家庭のことを全く理解しないで「日本再興戦略」とか言っちゃってるんじゃないかと思えた。後、「留年は結構おすすめ」とかも。
まあでも、確かにこの人は著者本人も自任していそうだけど、賢い人なんだろうなと思った。個人的にはこういう人は天才と呼んでいいと思う。ホリエモンと違って、顔も整っていて写真によってはイケメンに見えるときもあるからモテたんだろうなと思う(今調べて知ったけど子持ちらしい。そうだったのか)。
なお、日本人には「男女平等」はあわないとのこと。日本ほど男女差別がある国は珍しいとのことで、飲み会の時には男のほうが多く払うのは日本では当たり前のようになっていると書いてあった。米国だと女性が怒るようなことらしい。そういうもんなのか。ヨーロッパだとレディーファースト文化で、そういうことも受け入れられるイメージがあるのだけど(ちなみに、著者によると日本では欧米と一つにまとめられてるけど、ヨーロッパとアメリカは全然違うとのこと)。
ところで、マイクロソフトのりんなについて、「人間なのかAIなのか区別がつかない」と書いた後に「僕について聞くと、世間の女子高生よりよく知っていたりします」って、それはつまり日本の女子高生が知らないようなことを知っていたらAIと分かるようなと思った。
なお、日本はインドと仲良くするのがいいらしい。そうすると中国を挟み込めるからとのこと。なるほど。そういう考えもあるか。
後、頭がいいだけあっていろいろなことを知っているらしく、初めて知ることも多かった。「わび」「さび」は動詞の「わぶ」「さぶ」の名詞形なんだとか。そんな動詞があることをまず知らなかったけど。
それと、日本の刑法はドイツ式を、民放はフランス民放を、日本国憲法は米国式を参考にして作られたという話も初めて知った(日本国憲法は成り立ちからしてそうだろうなとは思ったけど)。それぞれ全然違う国の法律をもとにしているって、確かにうまくかみ合わない部分もありそう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 図書館から借りた
感想投稿日 : 2018年12月15日
読了日 : 2018年12月15日
本棚登録日 : 2018年12月15日

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