ピーター・パン・シンドローム

  • 祥伝社 (1984年1月1日発売)
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感想 : 6
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前々回の診察で精神科の先生から「ピーターパン」という単語を聞いてから、とりあえず関連する書籍を読んでみることにした。

私も心理学部にいたから聞いたことあるし。

自分がそうとは考えもしなかったけども、正直先生から言われた時はかなりしっくりきた。

「そういうことか!」と…まあ言われたのは私が診察で先生から提案されたこと(ADHDの薬を飲む、就職活動をするなど)を全部拒否したからなんだけど、たしかに私が精神科医ならそんな患者はいやだ。

ピーターパン人間という言葉がたくさん出てくるこの本は、私が生まれてくるはるか前に存在していたけど、まさしく私のことを指すようなケースがいくつか見られた。

実家にパラサイトの、こどもおとな人間。

親から「もうあんたの生活費は出さないよ」と言われたら一撃でアウトの…本の序盤ではそういうピーターパン人間の、ピーター野郎のいかに愚かしいことか、どれだけ浅はかなのかということが書かれていた印象だ。

読んでいてかなり、効く。

なお自殺に走るピーターパン人間もいるらしいが、それはごくごく一部とのこと。

少し意外だ。

ふつう死に走るものだと思ってた。

私のようにピーターパン人間当事者が読んでももちろんためになる本だし、そういうピーター野郎のサポートをする立場の人に向けられた本でもある。

内容を他人に説明しろと言われると困るけど。

ピーターパン人間の特徴…ごめんなさいが言えないとか、うん…そんな感じだ。

ピーターパン人間をいかに社会復帰の方向に誘導していくかってパートも確かあったし、そもそも就職もしていて家庭も持ってて、それなりに社会的地位や財産も手にしていながら、それでもピーターパンシンドロームだって人もいるらしい。

大人になんてなりたくない、ずっと子どもでいたい…私も働いてた時とか、それ以前から「年齢の割に幼い」と言われ続けてきた人間だ。

しかも失敗から全く学ばない。

私はそれでもなんとか社会に出たら出たで、それなりに通用するものだと思ってたし、最初の職場ではまだマシだった…私がほんとにピーターパン野郎になったのは、元々の特性と、自殺願望とかが作用しあってのことなのか。

甘やかされたいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年3月21日
読了日 : 2024年3月17日
本棚登録日 : 2024年3月17日

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