希望格差社会: 「負け組」の絶望感が日本を引き裂く (ちくま文庫 や 32-1)

著者 :
  • 筑摩書房 (2007年3月1日発売)
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本棚登録 : 668
感想 : 72
5

「パラサイト・シングル」の中には私ももちろん含まれるし、「親に寄生してるのをいいことにリッチな生活を送る独身者」という表現を何度も読むことになった。

19年ほど前の本だけど、私の行動原理についてはほぼ予言されていた。

つまり未来に希望を見出せない人間は未来と向き合う苦しみから逃れようとし、逃避する行動に出る。

酒やセックス、(それならまだいい。ドラッグにハマるとヤバいと書いてあった)そして追っかけなど。

まるで私…まさしく私だ。

推しを追っかけて、日々酒を飲んで逃避している…そうしてないととても耐えられない…耐えたことがほぼないからわからないけど、耐えたくない!

自殺者の増加についても触れている。

高水準を維持したままの自殺率。

私が今死なないのは死ぬと色々とまずい気がするからだし、生きる楽しみだってたくさん見つけられたから…
不思議と生きる楽しみなんていつもあったはずだけど、死ねば今読んでる漫画の最新刊も気になる映画も全部なくなってしまうのに、私が飛び降りた時はそんなの気にも留めなかったな。

ただ離婚したらその結婚のために用意したお金は全部無駄になるみたいな言い方はあんまり好きじゃなかったかも。

パラサイト・シングルとしての行動についてだいたい言い当てられた気がする点で、私はこの本を手に取ってみてよかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年10月7日
読了日 : 2023年9月28日
本棚登録日 : 2023年9月28日

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