テーマは重いよなあ。でも作風は重苦しくなく、笑いも健在(「ひょっとこわっしょい」には大ウケ)。とはいえやっぱりどろどろした面もかなりあって、そして後味はすっきり。ミステリ的にも大仕掛けはないけれど、細かいパーツが次々集まって真相が見えてくるのにわくわく。サスペンスもばっちり。タイトルにある「白昼蟲」の絡みも巧い。暗示的な面もあるしね。
最大の見所は、「明かされる次郎丸の過去」。「笑殺魔」で最大の謎だったあの「箱」の中身もついに判明! そして彼の成長ぶりも目の当たりにでき、かなり好きなキャラになってきたぞ。
しかしこの犯人……酷すぎ。犯人は途中で分かったけれど、この動機は見当もつかなかった。ま、こんな心理は理解したくもないけどね。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2009年12月31日
- 読了日 : 2009年12月31日
- 本棚登録日 : 2009年12月31日
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