カビを原因とする伝染病に関わる米国の研究チームの女性。
物や場所の善し悪しで青と赤の光が見える少年。
至るところに存在する「あの人」の存在に怯える夫婦。
主にこの三組の視点で描かれるのだけど、全く共通点はなくなんら関連性は見出せない。それが最後の最後で繋がる・・・のは良いけど、ちょっと無理やり過ぎないか? もうちょっと途中で色々匂わせても良いと思う。
あとどうしても終わり方があっけないという印象が拭えない。だって人類を揺るがすはずの出来事を、こんなコンパクトにまとめちゃうわけ?しかもおばあちゃんにカビを食べさせて幕引きなんて、そんなの駄目でしょうよ。
でも男の子の話は面白かった。「あおいふく、あかいふく」の光を見つけた時の喜びや恐怖が、彼の目を通して素直に伝わってきた。幼いながらも家族を守ろうとする彼のひたむきさも、良い。
ただじゃあ青と赤の光や、何より「あの人」ってなんだったんだろうっていう具体的な説明はもっと欲しかった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2013年11月14日
- 読了日 : 2013年11月14日
- 本棚登録日 : 2013年11月8日
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