ベルセルクの某キャラの台詞まんまですが…
愛 憎悪 苦痛 快楽 生 死 すべてがこの本に…!
さらにマジックリアリズム、発展途上国にありがちな、ギャグにさえ思える不条理展開もあわさって混沌状態に。
感情の揺れ幅がおかしいことになる上巻でした。
中でも、もちろんクメール•ルージュ占領下のカンボジア。小川哲さんの筆力による冷たく容赦のない虐殺描写は、心を抉ります。
特に上巻の最後!ロベーブレソン!それまで丹念に描写してきた牧歌的な雰囲気さえ漂う雰囲気からの急転直下!心理描写も描かれていたキャラが無惨に殺されていく展開!
「ノイは顔面が吹き飛んだ」
「目的地は一瞬で分かった。連れていかれた子どもたちが横になって、小さな山になっていたからだった。その山の一番奥に、まだ三歳だったクンが寝転んでいるのが見えた。さっきまで隣にいて、しくしくと泣いていたクンだ。彼は首が背中の側に見たことのない角度で折れ曲がっていて、額がべっとりと血で濡れていた。」
これは、当然、君を殺す。絶対に殺す。になりますね。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年11月23日
- 読了日 : 2023年11月23日
- 本棚登録日 : 2023年11月23日
みんなの感想をみる