副題は「負の記憶を巡るダークツーリズム」です。
つまり災害などの悲しい歴史のある地を訪れる旅
のことです。
「不謹慎」とありますが、そんなことはありませ
ん。
後世に語り継がれなければならない負の歴史は存
在します。そこから目を背けてはいけません。
東日本大震災の被害に遭った建物などは、地元の
人が「あれを見るとつらい」などと、撤去してし
まう傾向にあります。
しかし何十年も経てば、そんな個人の感情とは切
り離され、後世に伝えられるべき教訓として人々
が訪れる場所になるのです。
広島の原爆ドームがその最たるものでしょう。
歴史の中に埋もれさせないためにも、たとえ不幸
な歴史であっても「観光」として訪れるのではな
く、「観影」という言葉を用いて行くべき場所を
紹介する一冊です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
紀行本
- 感想投稿日 : 2023年3月8日
- 読了日 : 2022年5月13日
- 本棚登録日 : 2022年5月13日
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