不謹慎な旅 (負の記憶を巡る「ダークツーリズム」)

著者 :
  • 弦書房 (2022年2月28日発売)
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本棚登録 : 93
感想 : 8
5

副題は「負の記憶を巡るダークツーリズム」です。

つまり災害などの悲しい歴史のある地を訪れる旅
のことです。

「不謹慎」とありますが、そんなことはありませ
ん。

後世に語り継がれなければならない負の歴史は存
在します。そこから目を背けてはいけません。

東日本大震災の被害に遭った建物などは、地元の
人が「あれを見るとつらい」などと、撤去してし
まう傾向にあります。

しかし何十年も経てば、そんな個人の感情とは切
り離され、後世に伝えられるべき教訓として人々
が訪れる場所になるのです。

広島の原爆ドームがその最たるものでしょう。

歴史の中に埋もれさせないためにも、たとえ不幸
な歴史であっても「観光」として訪れるのではな
く、「観影」という言葉を用いて行くべき場所を
紹介する一冊です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 紀行本
感想投稿日 : 2023年3月8日
読了日 : 2022年5月13日
本棚登録日 : 2022年5月13日

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