キャメロン・クロウの青春コメディ風フィクションドキュメンタリー(笑)
人物の心理描写がかなりスピーディーにかっ飛ばされている。
ウィリアムがロックに目覚めるきっかけ、ろうそくとロックという失笑もののお伽話。何ともライトなクリーム誌の存在(気が付いたら廃刊していた)。ラッセルにしてもジェフにしても、やや中途半端。大勢の人物が渦巻く中で、エネルギッシュなロッカーたちの生きざまに巻き込まれ、自立していく少年を描く映画としては、やや粗いが、その疾走感◎
とても盛り上がる映画であることは確か。勢いに乗って飽きることなく観れるから、娯楽映画としては正解。ラストの後味も良い、正解。でもなにか考えさせられるような深みはない。
しかし正直に明かせば、サイモン&ガーファンクルの“アメリカ”は完璧なタイミングだった。まあ、歌詞の内容そのままだと、アニタ、この先大丈夫か?という感じだったが。無事にスチュワーデスになれてよかったね。
加えて、初期ロックから円熟味を増し、新たな世代へと突入していくロック過渡期のシチュエーションは巧みに醸し出されている。その点はさすがキャメロン・クロウ。腕は冴えている。
ポテトチップと冷えた瓶ビール片手に、冠を投げ飛ばしながらわいわい見たい一本。
そしてもちろん、見終わった後に、ふつふつと60`s~70`sのロックが聴きたくなる。
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- 感想投稿日 : 2013年4月2日
- 本棚登録日 : 2013年4月2日
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