2022/08/24読了
買ってから22年も放置されていたが、やっと読了。超常生物が跋扈し、怪しい「北政府」が権力を握ってそれに抵抗しながら生きる人々、というシーナワールド炸裂のSF小説である。
アドバード、水域等と何となく共通する世界観もあるが、別の話で、油の雨の降る(おそらく北政府からそう離れては居ない)土地、島田倉庫とその周辺が舞台。よく見ると短編集である。灰汁とかアームとか、いつもシーナさんの小説に登場するおなじみのキャラも登場。
夜盗団から物資を守るために武装した倉庫、という設定であり、その戦闘シーンは見事である。最終的に、大雨・洪水になってしまい、島田倉庫の柱そのものを爆破して地面からはがし、船のようにしてそれに乗って移動する、という度肝を抜かれる展開である。
後から気づいたが、油の雨が降るこのような世界観は、その後の「銀天公社の偽月」にも承継されているようだ。バラバラに読んでいるが、また暫くたって忘れた頃、アドバード、水域、武装島田倉庫、銀天公社と、一度に最初から読んでみたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
Novel,fiction
- 感想投稿日 : 2022年8月24日
- 読了日 : 2022年8月24日
- 本棚登録日 : 2022年8月24日
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