ファイナンス理論全史――儲けの法則と相場の本質

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  • ダイヤモンド社 (2017年12月14日発売)
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現代ファイナンス理論は正しいのか?そして投資家に役立つのか?前者への答えは、「ある程度までは正しい」。後者への答えは、「イエス」。

紹介されるのは、ランダムウォーク理論、効率的市場仮説、デリバティブ価格理論、モダンポートフォリオ理論、リスクの計量化など、現代ファイナンス理論の骨格。
理論への批判として、ブラックスワンの存在と、人間の非合理性を明らかにする行動ファイナンス(または行動経済学)のあらまし。
最後にヘッジファンドの確率論的投資手法、人工知能の活用など。

研究と実践のせめぎ合いの中で、ファイナンス理論は発展してきた。不確実性の支配する市場で、いかに利益を上げ続けることができるか。人間の知恵が常に試され、磨かれてきたことがよく分かる。理論をよく知れば、完全ではないが、ある程度の確率で利益を上げられる。たまに市場に勝つことができるかも?

小さな負けがあっても、市場に居続けること。そしてたまの幸運を待つこと。一般投資家にはその辺りが目指すべき態度だと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 投資・資産運用
感想投稿日 : 2024年1月27日
読了日 : 2024年1月27日
本棚登録日 : 2024年1月27日

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