ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

著者 :
  • 東洋経済新報社 (2014年10月31日発売)
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大半がロジカルシンキングと重複
つまり、
ファシリテーターとは、会議での論理的な意思決定をサポートする役であるということ。
そのためには、
イシューは何か?Why/SoWhatを繰り返し、ピラミッドストラクチャーを意識して、参加者を正しく導く必要がある。
本書では、そのための"仕込み(準備)"と"さばき(実践)"の手法が本書で示されている。

以下、メモ書き
◆ファシリテーションに必要な要素
・技術:"仕込み" "さばき"
・思考力:"問題解決" "構造的な話の理解力"
・基本姿勢: 人の可能性を信じ、引き出す

◆仕込み(事前準備)
・議論の「出発点』と「到達点』を明確にする
・合意形成の4stepの状況を見極める
 ①議論の場の目的共有
  ・場の目的は?
  ・合意に向けた手続きは妥当か?
  ・参加者の期待役割は?
 ②アクションの理由の共有・合意
 ・問題の明確化(ASISのGAPを具体的に確認)
 ・問題箇所の特定(効率的な議論に向けた確認)
 ・真因の追求(広げる→絞る→深める)
 ③アクションの選択と合意
 ・選択肢の洗い出し
 ・選択基準を揃える
 ・リスクと対応策の確認
 ④実行プラン・コミットの確認・共有
 ・議論内容の遂行を確実にする
・参加者の状況を把握する
 ・認識レベル:前提、中身、場
 ・意見/態度:賛否の対象、理由、背景
 ・参加者の関係
・仕込みの進め方
 ・目的は論点の地図を作る
 ・議論のリードには「論点把握」が重要
 ・仕込みの順序
  ①広げる:合意形成のstepを細分化する
  ②絞り込む:要議論、確認、保留で分ける
  ③深める
   ・重要な論点を対象に議論の切り口を用意
   ・in/outputの関係から論点を洗い出す

◆さばき
・参加者の意見を引き出し、適切に導く技術
・ファシリテーターは控え目な言動を心掛ける
・さばきの基本step
 ①発言を引き出す
 ・発言意欲を高める
 ・刺激をを与え発言を促す
 ・本当に聞きたいという姿勢を明確に示す
 ②理解、共有
 ・以下の基本動作を繰り返し、
  論点/主張/根拠/発言目的を丁寧に読み取る
  ・発言を聴き、理解する
  ・発言を受け止めたことを示す
  ・理解を確認する
  ・参加者全員が発言を理解できるようにする
 ・深く理解するために重要なこと
  ・論理の三角構造(帰納/演繹)を意識する
  ・主張の欠落を問いかけ確認する
   (主語/根拠/論点は明確か?)
 ③方針決定
 発言を意見か論点かの2面で捉える
 L今ここで議論すべき論点
  L論点の共有が十分で議論が活性化
   →STAY(介入しない)
  L論点の共有が不十分で議論が活性化
   →論点再確認強化
  L議論の活性化が必要
   →議論促進(広げる/深める)
 L今ここで議論すべきでない
  L議論すべきだが、今ここではない
   →後回し
  Lそもそも議論すべきでない
   →軌道修正
 ④結論
 ・議論をまとめ、結論付けるときは、
  決定、未決事項を明確化し参加者に確認する
 ・纏まらない場合、条件付き合意が有効

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年2月3日
読了日 : 2023年1月21日
本棚登録日 : 2023年1月21日

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