誰も僕を裁けない (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2018年7月13日発売)
3.79
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本棚登録 : 335
感想 : 34
5

面白い★5 下ネタバカミスが本気を出すとここまで面白い、バランスが取れた傑作 #誰も僕を裁けない

高校生である主人公はひょんなことからお嬢様と知り合いになる。彼女から大人の関係を誘われ、二人は愛欲におぼれていく。しかし禁じられた交わりがばれてしまい、彼は現行犯逮捕されてしまう。
一方、援交探偵の上木らいちのもとに、大企業の社長から手紙が届く。メイドとして働いてくれないかという依頼だ。らいちが社長宅につくと、いまにも〇りそうな、そして殺人事件がおきそうな怪しげな館だった。

二つのストーリーがどうなっていくのか楽しみでしたが、なんとこういうことですか~
しかも二重三重にも仕掛けられた伏線、仕掛けが最高すね。よくぞここまで奇想天外のトリックを成立させましたね、素晴らしいと思います。

そして要所要所で見られる、小粋なバカっぷり&エロさ加減も健在で、爆笑させていただきました。それでも本格ミステリーとしてはしっかりしていて、今回かなりうなされましたよ。

上木らいちシリーズは3作目ですが、本作はなによりバランスがいい。
バカやエロばっかりに寄せるのではなく、1つの小説として整っていてキレイ、あまり知られていない名作だと思いました。みんな読みましょう!
多少文章が荒い部分もある気もしますが、むしろ話がすんなり入ってくるので、問題ないと思いました。

相変わらず女子にはおすすめしづらいのが難点ではありますが、★5のレベルはあると思います。超おすすめの一冊です!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本格ミステリー
感想投稿日 : 2022年4月28日
読了日 : 2022年4月26日
本棚登録日 : 2022年4月26日

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