獣害列島 増えすぎた日本の野生動物たち (イースト新書)

著者 :
  • イースト・プレス (2020年10月10日発売)
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感想 : 13
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私は狩猟をやっているので、この本の題名「獣害列島」に興味を持って読んでみた。
昨今、住宅街に熊が出る、鹿や猪が畑や森を荒らす、猿が民家にまで入ってくる等、獣害のニュースを頻繁に聞くようになった。
これには人間が獣の棲家を開発で奪い、そのため餌を求めて山から下りてくるのだ、という論調が支配的である。
しかし、この論調には科学的な裏付けが乏しく、実際には「動物が可哀そう」「殺さないで」とエモーショナルに語られる部分が多いように感じる。
この本では、獣害が増加しているのは何故なのかを多角的な方向から考察し、実際には一般的な論調の真逆な光景が進行しており、思いもしなかった意外な現状を知る事になる。
我々の常識がいかに同調意識より作られた非科学的なものかを思い知らされる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2020年11月19日
読了日 : 2020年11月18日
本棚登録日 : 2020年11月19日

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