ブックオフ錦糸町で購入。関さんは同世代の方で以前から「古代史謎解き紀行」を読んでいたので、関さんの書かれるものには興味はあった。特に最近は沖ノ島が世界遺産になった際、再読した。
以前から古事記、日本書紀の記載は当時の権力者(藤原氏)側から書かれており、その空白を埋めることが執筆の中心とされており、この著書では誰でも知っているおとぎ話をそのツールに使っている。
日本書紀では大化の改新により旧勢力の蘇我氏が滅亡し、藤原氏の世になる。「竹取物語」では平安の実在の人物が物語に登場しかぐやに求婚する。特に偽りの蓬莱山の枝を作らせた「くらもちの王子」を藤原不比等になぞらえ、時の権力者を糾弾している。
浦島太郎や桃太郎鶴の恩返しはヤマト建国に力を尽くしたある女性の悲劇を語り継いでいると関さんは展開するのである。
読書状況:読み終わった
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エッセー
- 感想投稿日 : 2020年5月4日
- 読了日 : 2020年5月4日
- 本棚登録日 : 2020年5月4日
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