プラトンとの哲学――対話篇をよむ (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店 (2015年7月23日発売)
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感想 : 21
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プラトンなら何と言うか、何とこたえるか?と言う観点からプラトンとソクラテスの哲学を論じる。ディアロゴスのプラトンにぴったりのアプローチではないだろうか。
現代の思想や哲学はプラトンの哲学の上に層をなして積み上げられており、プラトンなどを今更引き合いにしても意味がないように思う人もいるかも知れないが、「プラントンなら今の世界について、自分の考えについて何て批判するんだろう?」と仮想プラトンと対話することでむしろ逆に新鮮な答えを得られるような気がしてきた。
プラトンの本は実は『ソクラテスの弁明』くらいしかちゃんと読んでなかったけれど、他も読んでおくべきだと思った。この世界はプラトンの上にできているのだから。
ところで、岩波新書は最後のページに『岩波新書新赤版1000点に際して』という文章が載っている。読んでいない人も多いと思うがぜひ一度は読んでほしい。学ぶことの大切さを身に染みて知らされると思う。本文を読まなくてもいいけれどここだけでも読んでほしいと思う文が書かれている。あと、岩波文庫の最後のページも熱いです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年1月28日
読了日 : 2023年1月28日
本棚登録日 : 2023年1月28日

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