定年準備 - 人生後半戦の助走と実践 (中公新書 2486)

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  • 中央公論新社 (2018年5月18日発売)
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日本型雇用システムでは、能力やスキルだけで評価されるのではない。
40歳を過ぎるころに、働く意味に悩む「こころの定年」がくる。死が人生の定年、60歳が就業規則上の定年。
60から74歳までが黄金の15年。子育てが終わり、体もまだ動く。定年後は、74までと75以降、最後を迎える準備期間、の3つに分ける。

お金持ちでも、高級品にお金を出す人と、出さない人がいる。

在職中は年金の話をするが退職後はしない。お金よりも人が来てくれた方がうれしい。
経済学の中でも、経済史や経済思想史のほうが年をとってもけんきゅうをつづけられる。実証系は年を取ると難しい。

著述業も商売である。商売は仕入れと販売がある。情報を仕入れなければ著述もできない。
仕事に疑問を感じても、いきなり辞めるか残るか、の二者択一にしない。一歩下がって他の選択肢を探る。

もっと研鑽を積んでから、は言い訳。新しい世界に踏み出したとき、成功だけが意味があるわけではない。失敗も貴重な体験。自分を評論家にしない。当事者になる。

芸名を名乗る。困るのは電話の時くらい。
もう一人の自分、になる。
60歳から65歳は助走として大事な時期。アルバイトで繋いででも新しいことを始める。
身体を使って働く。
キャリアコンサルタントと社会保険労務士、フィナンシャルプランナーは相性がいい。
地方から来た旅行困難者を助ける仕事。
会社の目的は利益だけでなく、働き甲斐があること。
ボランティア講師による個別型指導塾。
会社参観日を作る。

計画的な意思決定ではなく、偶然に人と出会うなどで次のステップが見える。向こうから呼ばれる=転職は英語ではコーリング。
ハムソーセージ専門店はケーキ屋パンと違って隙間産業。
好きなことを仕事にする、だけではうまくいかない。アンテナを張って何かに導かれる。

20代は懸命に仕事をこなす。30代でその流れを活かす。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 仕事
感想投稿日 : 2022年10月7日
読了日 : 2022年10月7日
本棚登録日 : 2022年10月7日

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