黒白 下巻―剣客商売 番外編 新装版 (新潮文庫 い 17-18)

著者 :
  • 新潮社 (2003年5月10日発売)
3.91
  • (44)
  • (56)
  • (58)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 535
感想 : 25
4

下巻読了。

波切八郎がお信と再会し、橘屋との関係や背後の事情が明らかになります。
その後も、波切さんは岡本弥助や、伊之吉との腐れ縁がどうも切れずに、ダークな方へと進んでしまいます。
この、波切、岡本、伊之吉の3人の人生が、もうちょい上手い事生きられなかったものかな・・と、いつの間にか彼らに幸せになってほしいと思いながら読んでいたことに気づく私。
なので、終盤で岡本が“これで最後”と決心した暗殺の際に、それを阻止しようとした小兵衛さんに斬られ、たまらず飛び出してきた波切さんと小兵衛さんの思わぬ対峙は、何とも悲しいものでした。
そして最終章「三条大橋」は、じんわりと余韻が残る秀逸なラストでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2021年読了分
感想投稿日 : 2021年2月6日
読了日 : 2021年2月6日
本棚登録日 : 2021年2月6日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする