花のあと (文春文庫 ふ 1-23)

著者 :
  • 文藝春秋 (1989年3月10日発売)
3.59
  • (56)
  • (144)
  • (160)
  • (20)
  • (4)
本棚登録 : 1192
感想 : 114
4

市井や武家の人々の悲喜こもごもを描いた珠玉の短編集。八話が収録されています。

個人的に藤沢さんは短編が好きなんですよね。という事もあり、各話端正な文体で綴られる人々の心の機微を堪能させて頂きました。美しい情景描写も良いですね。
特に、不仲だった姑の見舞いにいく女性を描いた第三話「寒い灯」と、苦労を重ねた男女が再会する第六話「冬の日」がほっこりする読後感で好きでした。
表題作の第八話「花のあと」も“想い人の仇討ち”という、ほろ苦くも胸にじんわりとくる物語で、この話は北川景子さん主演で映像化されているのですね。
秘めた想いを抱える女剣士を、美しい北川さんがどのように演じたのか、こちらも見てみたいですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2022年読了分
感想投稿日 : 2022年4月16日
読了日 : 2022年4月16日
本棚登録日 : 2022年4月16日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする