久々の小路幸也さん。“東京バンドワゴンシリーズ”もいつの間にか読まなくなっちゃってたからなー・・なんて思いつつ手に取った本書。続編とは知らずに読んでしまいました(>_<)。
<弓島珈琲>の店主・ダイこと弓島大は、近所の小学生・みいなから中学生の姉・あゆみの行方を捜してほしいと頼まれます。みいなの両親の不自然な態度は何か訳アリの様子。そんな折、過去にダイの恋人を死に追いやる元凶となった人物が出所したことを知りますが・・。
前作を読んでいないのですが、ダイに関わる人達との関係性や彼の抱える事情は、読み進めるうちにおおよそ解ってくる感じです。
読む前は珈琲店を舞台にした人情ものなのかなと思っていたのですが、結構ヘビーな内容でした。
ただ、<弓島珈琲>の常連さんやダイの友人達が皆いい人達ばかりで協力的なので、内容のわりに重くならずに済んでいますね。
登場人物が多くて、色んな人が入れ替わり立ち替わり出てくるのですが、人物の描き分けがお上手で誰が誰やら・・とならないのは流石ですね。
個人的に、<弓島珈琲>で働く元女子プロレスラーの丹下さんはいいキャラで好きでした(ミートソース、大好物です!)。
複数の事件が絡み合い、どう収集つけるのかなと思いながら迎えた結末は、刑事の三栖さんが明らかにしてくれはしたものの、麻薬や監禁といった犯罪性ある事なのにウヤムヤにするんかい!と、ちょっとモヤモヤした感じが残りました。
とはいえ、無事に終わったということで読後感は悪くないです。
前作『モーニング Mourning』読んでみようかな。(内容が)重そうだけど。
- 感想投稿日 : 2022年5月4日
- 読了日 : 2022年5月4日
- 本棚登録日 : 2022年5月4日
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