“日常の謎”系ミステリ連作短編五話が収録されています。
傷心の圭介と、彼がとあるパーティーで出会った紗英。
この二人の男女が「エッグ・スタンド」というカクテルバーで語らう“謎”の数々・・。
表題作「掌の中の小鳥」は、前半で圭介(この時点では名前を明かされておらず一人称“僕”で展開)の想いを寄せていた女性とのほろ苦い謎から始まり、後半では紗英(彼女の名前も最初は秘されています)の祖母との思い出に絡む謎解きで、出会ったばかりの二人が意気投合(?)し始めて、以降の各話で謎解き話をしながら距離が縮まっていきます・・というか、いつの間にか付き合っていますww。
各話の一人称が誰のことなのも、謎に含まれていてその辺りも楽しみながら読めます。
かなり前に出版された本なので、結構“時代”を感じる描写もある意味ノスタルジーかもです。
やたら自己肯定感が高い紗英の言動は、好き嫌いあるかもしれませんが、個人的にはちょっと見習いたいところです。
私は下戸なのですけれど、「エッグ・スタンド」みたいなお店に行ってみたいな・・と思いました。“謎解き話”もあれば尚良しですね。
読書状況:読み終わった
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2021年読了分
- 感想投稿日 : 2021年12月21日
- 読了日 : 2021年12月21日
- 本棚登録日 : 2021年12月21日
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