リビング (中公文庫 し 39-1)

著者 :
  • 中央公論新社 (2003年10月1日発売)
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本棚登録 : 833
感想 : 90
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引っ越した先のお隣との関係が、子供のいない夫婦の関係にもいろいろな影響を及ぼす・・・。おしゃれな家具、シンプルな部屋、流れる曲はハイセンスなジャズだったり。でも少しずつ亀裂(決定的なものでもないし、不安を煽るものでもないけど)がはいり、果たして自分たちがこれまでよいと思ってきたことは二人の絆を本当の意味で結んできたのだろうか。見せかけではなく、きっと家族なんて問題にぶつかり、きれいごとではすまない。時には隣人さえ巻き込んでトラブルはおきるもの。自分たちだけの価値観を絶対と思わないことかな・・。
お隣さんの話はどこにでもある家族の問題だけど、父親は父親なりにきちんと息子と向き合おうとしているように思ったし、母親は逆にかばうんだよね。絶対にうちの子は異常ではないって信じ込む。暴力を振るわれても、なにがあっても盲目。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年5月11日
読了日 : 2014年2月16日
本棚登録日 : 2014年2月16日

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