世界の美しい書店

著者 :
  • 宝島社 (2014年6月18日発売)
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本棚登録 : 502
感想 : 39

世界の美しい書店を写真とともに紹介する、ただ眺めるだけで楽しい本。

私があこがれるのは、真ん中が吹き抜けで平積みの本や読書スペースが置かれていて、1階・2階の壁際に本がびっしり並んでいる書店。紹介されている中では「リブラリア・レオ・イルマオン」というポルトガルの書店が、階段のデザインも相まって私の中のベストである。

オープンさが魅力の書店もある。アメリカ・カリフォルニアの「バーツ・ブックス」は乾燥した気候を生かした屋外書店で、ふらっと入ってみたくなる。イギリス・ウェールズのエイ・オン・ワイという「古書の町」には、塀際や庭に本棚を並べた青空書店があって、のぞき見しながら街を歩くのも楽しそうだ。

建物そのものに歴史やストーリーが感じられる書店もよいな、と思う。
劇場を丸ごと書店にしてしまったアルゼンチンの「エル・アテネオ・グラン・スプレンディド」や、教会を書店にしたオランダの「ブックハンデル・セレクシーズ・ドミニカーネン」、日本統治時代の医院をリノベーションした台湾の「ボアン84」などは、雰囲気も含めて楽しめそうだ。

「独立系書店が増えるというのは、その街が健全であることの証だと思う」とは、中国・南京の「リブレリ・アヴァンギャルド」オーナーの言葉。アメリカでは、大型書店が姿を消し、独立系書店が増えてきているそうだ。

書店が次々と閉店する日本の未来は大丈夫なのだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・本屋・図書館
感想投稿日 : 2023年6月18日
読了日 : 2023年6月18日
本棚登録日 : 2023年6月18日

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