ゴリラの社会性はとてもおもしろい。組織の中で優劣をつけない、ボスは弱いものを助ける、対面による共感を大切にする、といった点などなど。人間にも共通点は多い。
一方でサルの社会はボスが絶対で、勝ち組・負け組を決める。新自由主義的な世界観とも重なるように、これも人間に共通点はある。コロナで強まったような印象もある。
かつてウォークマンを聴いて温泉に浸かって満足げなニホンザルのCMがあった。スマホに虜になり、組織よりも個人中心になると、人間はサルに近づくという筆者の主張に近づくのだろう。
スマホを捨てたい子どもたち、というタイトルは筆者の願望も込められていると理解するが、その背景やデジタル機器と人間のかかわりの歴史を考えると奥深いテーマだと感じた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
生物学
- 感想投稿日 : 2023年5月6日
- 読了日 : 2023年5月2日
- 本棚登録日 : 2023年5月1日
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