迷宮

著者 :
  • 新潮社 (2012年6月29日発売)
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本棚登録 : 538
感想 : 95
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幼いとき、母親に捨てられ狂ってしまった少年。表向きに変わることに成功してまともな生活をしていたが日置事件の生き残りの少女だった女性との関係により元の本性が戻っていく。日置事件の真相を告白するシーンには、恐ろしく感じた。とても美しい容姿を持つ妻、その妻を愛する真面目な夫、ここまで聞くとごく普通のように思えるが、夫のいきすぎた愛のせいで、自分の子は、美人なゆえモテるの妻の不倫相手の子ではないか?と疑い、遠くに行けないよう自転車を壊したり、家中に監視カメラをつけたり、引きこもりになった長男を心配せずむしろ妻を監視できると考えたり、、その生活により家族全員気が狂う様をみた。人間おかしくなるのはすぐで、伝染していく。世に流れる事件も遠いものでないように感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年10月22日
読了日 : 2020年10月22日
本棚登録日 : 2020年10月22日

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