村山籌子。その名はあまり知られていないが、ユーモラスな作品を書いている童話作家。子どもに親しみのある動物や家庭にある器具が擬人化されたショートストーリーが中心。挿絵は夫で画家の村山知義。
子どもの期待を裏切らない-正義と悪がはっきりと決まっていて、悪が勝つことは決してない-展開と、可愛らしいカラー絵が目を楽しませてくれる。
標題作の他、おなべとおさらとカーテンがおだいどころからにげだそうとする話、仲のわるいにんじんさんとじゃがいもさんが駅へたまねぎさんをみおくりする話など、作家の死後約五十年経って編まれた本作品集(全三巻)は今もなお読み継がれている。
それだけの魅力が十分にある。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
児童書
- 感想投稿日 : 2021年11月9日
- 読了日 : 2021年11月9日
- 本棚登録日 : 2020年9月14日
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