ほんの一瞬でも心を許し合った人と共に過ごした記憶は消えない。たぶん、一生消せない。ホテル・カクタスに住む数字の2が、階上に引っ越してきた者がやかましいので物申しに行くと、きゅうりが出てくる。彼が悪びれないのでさらにその階上へ意見を求めに行き、帽子と出会う。異なる性格にもかかわらず三人はたびたび集まるようになり、同じ女性に恋したり、出かけたりする仲になる。そして別れの時がきて、ひとり、またひとりとアパートを去ってゆく。共に過ごした日々がかけがえのないものに思える日が、いつかきっとくるのだろう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
9類 文学
- 感想投稿日 : 2017年11月14日
- 読了日 : 2017年11月14日
- 本棚登録日 : 2017年11月14日
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