夏目漱石解体全書

著者 :
  • 河出書房新社 (2017年5月26日発売)
3.63
  • (5)
  • (7)
  • (10)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 112
感想 : 9
4

とてもいい!
若い人だけではなく、実は漱石あんまり読んだことない大人にも、漱石大好きという人にも楽しめる本。
とにかく親切でわかりやすい。
松山行ったり熊本に住んだり、ロンドンで神経衰弱になったりという流れは知ってても、それがいつで幾つの時かは、これまではいちいち生まれた年から計算しなくちゃいけなかったのが、漱石人生双六になっていて、明治○年(19××年)○歳と書いてあり、一目でわかる。
縁の場所も写真付きで網羅されてるし(神奈川近代文学館の猫のマステ、すごく欲しい!)、漱石を巡る人々もその人が漱石と幾つ違うかが書いてあってすごーく便利。(中勘助、イケメン!)
作品解説は読みやすいかどうかも(『こころ』は挫折してもしょうがない、とか)書いてある。
初版のブックデザインのページだけはカラー写真だったら良かったのに、と思うが、仕方ないか。
漱石に関するテレビドラマ、舞台、漱石が登場人物となる他の作家の小説まで紹介。
島田荘司は知ってたけど、山田風太郎の短編は知らなかった。読みたい。
漫画かと思うと1300円は高い気がするが、実際には漫画は多くない。この情報量ならお買い得だと思う。学校には是非置いて欲しい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年8月27日
読了日 : 2017年8月27日
本棚登録日 : 2017年8月27日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする