児童文学の純文学作家、岩瀬成子。
これも薄い本で字もそこそこ大きいし、中学年向けに書いたのかもしれないが、(主人公は4年生)、やはりちゃんと繊細な心を読みとれる子じゃないと、大きな物語があるわけじゃないから、「一体何の話だっけ」ということになりかねない。
初恋って、仲良くない子と仲良くなる時って、こうだった、こうだったと切なくなる岩瀬節。好きという気持ちに戸惑う少女の心情を描くのが抜群に上手い。これくらいの「好き」って、「もっと仲良くしたい」とか「つきあいたい」とかいうのとは違うんだよね。
主人公と野々山さんの友情が深まることを予感させるラストもいい。
ただ、子どもには、どうかな。大人の女性が読むのが一番いいような気がする。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年1月7日
- 読了日 : 2014年1月7日
- 本棚登録日 : 2014年1月7日
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