タイトルの尖った感じや、帯による「犯人は二人」の限定。登場人物五人に対し、既に二人が犯人と読者には伝わり(ただし数十年のミステリー人生において、帯だろうが作者自身のコメントだろうが全て疑ってしまうのが僕の癖だが。)、そのため、重厚な心理戦のストーリーかなと勝手に解釈し読み進めた。
内容についてはこういう結末もあるだろうと思う反面、あまりにも大味な印象を受けてしまい、読了後も何なんともいえない気持ちになった。
トリックの衝撃やドンデン返しを狙いすぎるあまり、テンポはいいがよくわからない構成になっている。
当然、濃さは必要だが、人物描写や風景、この作品のバックボーン的な部分を丁寧に表現してあれば、もう少し違った見方ができた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年5月17日
- 読了日 : 2023年5月16日
- 本棚登録日 : 2023年5月16日
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