スウェーデン 保育の今―テーマ活動とドキュメンテーション

  • かもがわ出版 (2013年8月1日発売)
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感想 : 3
5

ドキュメンテーションとかテーマ活動について学びたくて読んだ。
面白い!
わかりやすいし、実際がよくわかる。
読みやすくておすすめ。
テーマ活動の、サムリング(集まりの時間)で丸くなって話す、身近なテーマで子どもの知っているところを探りそこから出発する、テーマについて保育者はよく知っていなければならない、といった内容にふむふむ。
自分で考える、みんなで意見を出し合って考える、相談する、作業をする、形を作るなど表現することで考える、力を合わせる、振り返るなどのバランスが取れていてすごい。
集団生活の醍醐味ともいえる、子ども同士の育ち合いが存分に発揮されている。
保育者の言葉かけやテーマの選択、ねらい、もっていきかた、タイミングの妙、どれをとっても相当力量を問われるけれど、3人とかで保育者たちも話し合ってやっていくことで育ち合う基盤ができているようにも感じた。

スウェーデンは保育先進国だなぁと改めて思った。いいな〜…とはいえ、ここまでくるのは大変だったのでしょうが。
保育所不足のこととか、今日本で騒がれていることがすでに50年ほど前の話というのを読んで愕然とした。
スウェーデンで子育てしたい…とか言ってないで日本の保育を良くしていかないといけないですね。
保育は親のためだけじゃないんだよな。子どものための、質という面と合わせて両面から大事にしなければならない…というところとか、日本の大人たちにも聞かせたい。
ナショナルカリキュラムが掲載されているのも良かった。

ドキュメンテーションの必要性を感じつつも、それやるなら受けもつ人数減らすとか人増やすとか体制の整備もしてくれないとただでさえキャパオーバーで無理。。
ただ、保育に対するこういう考え方は常に大切にもっておきたい。こういう保育を目指していきたい。
深く頷く。
大豆生田先生とかはきっと、スウェーデンやなんかの保育をしっかり学んだ方なんだろうなぁと思った。テーマ活動についての本を出されていたので。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ようちえん
感想投稿日 : 2017年2月9日
読了日 : 2017年2月11日
本棚登録日 : 2017年2月11日

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