大人のための怪奇掌篇 (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社 (2008年7月3日発売)
3.45
  • (6)
  • (16)
  • (19)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 177
感想 : 21
3

いわゆるホラーっぽいものは苦手ながら、
怪奇的とか猟奇的な物語は、恐いもの見たさでやっぱり興はわくもの。

しかも、この倉橋由美子の20篇のおはなしは上等であった。
なんだろう、文章のうまさなのだろうか。

ぐんぐんぐんと引き込まれ、
そこはかとないユーモアと真実という恐ろしさに愉快であった。

例えば、「カニバリスト夫妻」

人肉食の趣味がこうじてテレビ出演などしたという話なのだが、
実際だったらおぞましいのに、
昨今のこの世の政界のほうがもっとおぞましく人を食い合っているらしい、と思え。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2006年
感想投稿日 : 2021年9月1日
読了日 : 2006年2月16日
本棚登録日 : 2021年9月1日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする