いわゆるホラーっぽいものは苦手ながら、
怪奇的とか猟奇的な物語は、恐いもの見たさでやっぱり興はわくもの。
しかも、この倉橋由美子の20篇のおはなしは上等であった。
なんだろう、文章のうまさなのだろうか。
ぐんぐんぐんと引き込まれ、
そこはかとないユーモアと真実という恐ろしさに愉快であった。
例えば、「カニバリスト夫妻」
人肉食の趣味がこうじてテレビ出演などしたという話なのだが、
実際だったらおぞましいのに、
昨今のこの世の政界のほうがもっとおぞましく人を食い合っているらしい、と思え。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2006年
- 感想投稿日 : 2021年9月1日
- 読了日 : 2006年2月16日
- 本棚登録日 : 2021年9月1日
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