新章 神様のカルテ

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  • 小学館 (2019年1月31日発売)
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本庄病院から信濃大学医学部に入局した栗原一止。
場所は変わっても真面目な仕事ぶりは変わらない。
「真面目とは真剣勝負の意味」という夏目漱石の言葉を実践し、患者と病と向き合っていく。
しかし、患者の気持ちよりも規律を優先させてしまう白い巨塔に戸惑い苦悩するのだった…


大学病院に来て、より大きなものと対峙する栗原先生。
ルールに縛られ身動きの取れない中で、懸命に命と向き合う人を全力で支え寄り添っていく。
読んでいて辛くもあったが、その揺るがない信念に心が熱くなり、涙なしには読めなかった。

辛く苦しい場面では、ガタイのいい同僚や茶髪の助教、居酒屋久兵衛のマスターなど、勇気を与えてくれる人たちか多いのが救いだった。

本作には2度、"雄町"が登場する。
雄町とは、古くからある最良品種の酒米のこと。

スピノザの診察室を先に読んだ身としては、ああ、ここで栗原先生とマチ先生が繋がった!と、なんだかうれしかった。

いや、もしかしたらこれはバトンタッチという意味?
栗原先生の活躍ももっと見ていたいのだけど。
考えすぎかな?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 医療ドラマ
感想投稿日 : 2024年4月14日
読了日 : 2024年4月14日
本棚登録日 : 2024年4月14日

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