桜庭一樹は二冊目。読みやすく、すらすら読めた。自分の立場を守るために家と学校で自分を演じ分けていた主人公が、自分の犯した罪や年頃の少女特有の人間関係によって追い詰められていく様子が綿密に描けている。弱者である彼女たちは仲を深めていく中で静香の考える計画に沿って殺人を目論む。しかし、未熟な少女たちの計画が何もかもうまくいくはずもなく悲劇的なラストへ向かう。砂糖菓子のほうが評判はいいようだが、奇妙な信頼関係を育みながら、罪を犯してまで生きようともがき続けた彼女たちに私は軍配を上げたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年10月1日
- 読了日 : 2013年9月30日
- 本棚登録日 : 2013年10月1日
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