パリの国連で夢を食う。 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎 (2017年6月9日発売)
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本棚登録 : 230
感想 : 20
5

①川内さんご自身の魅力を感じられたこと
②パリでの生活(=異文化生活)を追体験したような気持ちになれたこと
この2つの側面から、とても心が動かされる本だった。

川内さんの生き方に、とても憧れを抱いた。
情熱の赴くままに新しい挑戦を続ける、という姿勢は見習いたい。

また、自分自身があまり社交的なタイプではないので、周囲の人の良さを見つけ、人を大切にしながら一期一会の出会いを大切にしている川内さんの姿が素敵だと感じたし、自分もその状態に少しでも近づきたいと思った。

海外での暮らしや文化の異なる人と交わることについてはとても関心があるので、パリでの生活や国連のリアルな実態を知れたことはとても興味深かったし、読んでいてとてもわくわくした。

印象に残った点は、「黒人にとっては、日本人とはパリが全く違う世界に見える」ということ。
日本にいると人種差別を目の当たりにすることがほとんどないので、そういった感覚が自分の中になく、はっとさせられた。

国連は様々な価値観の人が集まっていて、その人たちを束ねるルールがない。
だからカオスであり、リサイクルボックスを置くといった些細なことすら簡単にはできない。(保守的)
それは仕事を進めるという点ではネガティブな側面もあるかも知れないけれど、どの文化も尊重されるという点では、ポジティブでもあると感じた。

自分自身がカナダに滞在した時に、日本と異なり、いい意味で周囲の目を気にせずに済み、自由な雰囲気があって過ごしやすいと感じたが、それに近い感覚なのかな、と思った。

自分の今いる日本の環境が世の中の当たり前ではないことを認識し、いい点には感謝し、悪い点は変えていく気持ちで過ごしたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年1月19日
読了日 : 2024年1月19日
本棚登録日 : 2024年1月6日

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