夢の終わりとそのつづき (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ひ 3-7)

著者 :
  • 東京創元社 (2007年7月12日発売)
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本棚登録 : 279
感想 : 30
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「永遠の38歳」柚木草平が35歳の時の話。

これまでのパターンで行くと、
柚木草平シリーズ第○弾とご紹介するところですが...
この作品はちょっと他とは毛色が違うようで(^ ^;

...と言うのも、元々この作品はデビュー前の習作で、
以前には柚木シリーズとは違う主人公と設定で
「ろくでなし」という題で出版されたものだとか。

それを大幅に改稿して「柚木シリーズ」作品にしたので、
題○弾という順番付けが難しいような...(^ ^;

しかも巻末の解説を見ると...シリーズの「正しい」第四弾は
「誰もわたしを愛さない」なんだとか。
私は創元推理文庫の「刊行順」に
「刺青白書」を第四弾として紹介してたし(^ ^;

ま、ともかく本作ですが...
当人も後書きで書いておりますが、
内容が「荒唐無稽なSFチック」なネタで(^ ^;
え〜、そんな、ハードボイルドのはずが...
と言うのが、一読した正直な第一印象(^ ^;

ハードボイルドってのは、徹底したリアリズムと
「脳内のロマンチシズム」のギャップを楽しむもの、
というのが私の持論ですが(^ ^;
そこにSFが絡んできちゃうと...ちょっと興ざめ(^ ^;

元が習作と言っても、その後に描き直してあるので
文章表現とかセリフ回しとかは安心して読める。
が、やたら出てくる「謎の登場人物」のキャラ設定が
やや「薄っぺらい」印象を受けてしまう。

...ということで、今回は★三つに(^ ^;

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2014年8月29日
読了日 : 2014年8月29日
本棚登録日 : 2014年8月26日

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