シブい仕事だ、と唸る。東日本大震災から1年にかけて、著者はパニックに揺れる日本の「空気」に時に辟易しながら、その「空気」を記録せんと奮闘してきた。その生々しい記録は今読んでもアクチュアル。こんな雰囲気が確かにあり、こんな事件が確かに起きたと私自身のポンコツな記憶力を恥じさせられる。すべて(特に都合の悪いこと)を忘却したいという欲望は私にもあるが、こうした記録が残されてしまうとその甘さ・怠慢を指弾されているようで襟を正してしまう。いくつか著者の意見に抵抗感を抱いたが、それでもなかなか読めない記録だと思われる
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年12月25日
- 読了日 : 2022年12月25日
- 本棚登録日 : 2022年12月25日
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