村上ラヂオ

著者 :
  • マガジンハウス (2001年6月8日発売)
3.60
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本棚登録 : 1134
感想 : 124

実を言うと(アホな話だと我ながら呆れるけれど)このシリーズはただの春樹の「セルアウト」だと思って今まで通らずに来た。だが読んでみて、確かに「緩さ」が持つ物足りなさもあると言えばあるのだけれどただ弛緩しているだけに終わっていない、いわば「和みの達人」が生み出したエッセイだとも思ってしまった。この本で春樹はさまざまな事象に言及する。それは決して身辺雑記だけに留まらず、外にも目を向けて読んだ本や訪れた国々についても話題に及ぶ。それは彼にしばしば向けられる「自閉的」なスタンスとは違い、彼の確かな観察眼を想起させる

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年3月5日
読了日 : 2023年3月5日
本棚登録日 : 2023年3月5日

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