安定しているな、と思う。「悟ってる」かと思えば時に小市民の悲哀とぼやきが綴られ、著者の中の小さな心の動きがデリケートに伝わってくるので気が抜けない。豊富な映画や書物の知識に裏打ちされたコラムは当たり外れがなく、いつ読んでも期待以上のなにかをこちらに伝えてくれる。丁寧に生きている人、という印象を感じる。悪く言えばその当たり外れのなさが金太郎飴的でもあり、飽きが来ないでもない。まあ、一気に読むべき本ではないのでそこはご愛嬌と言うべきか。この著者から自分は本当に多くを学んだと思うし、これからも学ぶのだろうと思う
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年2月1日
- 読了日 : 2022年2月1日
- 本棚登録日 : 2022年1月23日
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